併置

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気づけば一ヶ月半ほど夏などあったか季節の記憶が薄い。膨大な迷惑メールの中、髪の毛が混じり込んだような併置感で、秋ですねという、何か終わったような印象のするメールが幾つか届くようになった。時折彷徨う短い時間を挟み、公私まじえて机の前でほぼ45日併置(並べ置かれること)を考えていた。見境が無くなり見えること全てが併置の光景となって、耳鳴りは勿論、気温や日ごとの光なども、同じように捉えていた。夢の数も少ないのは、睡眠時間に比例している。熟睡等なかったようだ。
数えると、15の仕事(仕事とはいえないものも含め)を一ヶ月の時間に抱え込み、娘たちとの夏の記憶は二ヶ月前のもので、移動は繰り返したが、移動した先々で同じように慣れた便所に座る風情で机の前に座っていた。
記録を辿れば、様々を小さく転がしているけれども、どこか上の空であるのは、彼方を既にみてしまった老人の最期のような面持ちだったからかもしれない。待ち望んだ空白の時間が来そうな気配があると、どこかに怯えもあるのは、時間がもたらす矯正の抑圧が外れていないからだろう。トーストばかりを喰っていたようだ。味覚も食欲も押さえられ、この眺めの持続の為に生存すれば良い程度に、考えもなく腹に入れていた。
両親のために食事をつくる時間が、知らぬ内の無為の時間となって、疲れることを知らず、視力の低下を悩む程度で過ごせたのは、親たちにとってもこちらにとっても良いことだった。

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